園の理念② 仲間たちとともに成長すること
子どもにとって初めての社会参加となる幼稚園生活。
彼らは愛情を一身に受けている家庭を離れ、たった一人で幼稚園に通いだします。
しかし、その社会では、子どもは独りぼっちではありません。
幼稚園には、たくさんの“なかま”がいるのです。
青い鳥幼稚園では、園庭が全て砂場です。
独り遊びや、独占することで満足を感じるような遊具は一つも置いてありません。
遊具は「友だち作り」や「なかま遊び」を手助けする道具なのです。
たとえば、こんなことがありました。
入園間もない園児の前に、数人の手で砂山が築かれていきます。
トンネルも掘られ、中には川らしき溝が掘られ始めました。
すると、それを見ていた新入園児が小さなバケツに水を汲んできて、先輩たちに黙って差し出しました。
「ありがとう」━ 新人は黙って水をそそぎます。
そして山すそに池を掘る仲間に入りました。
友だちと協力して砂山をつくり、誰かが運んできた水を川に流す。
そんな遊びを通して、彼らはなかまを増やし、友情を育むすべを体得し、自分の世界を広げていきます。
こうした“日常の遊び”から、人を思いやる心や、周りの人たちのために役立ちたいという温かい感動を実感してもらいたいのです。